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執筆者の写真鹿村文助

「頑張れ!湯川専務!!」─元SEGA専務取締役・湯川英一氏のラグナ検証

更新日:2022年6月12日





自分の世代にはまた一つ大きな訃報の知らせを見聞することとなった






湯川専務といえば私が小学校高学年頃に一世を風靡したこのCMに出演していた「偉い人」だ





今見てもよく出来たCMで当時では斬新だった自虐ネタで攻めて行く痛快さが楽しかった



大人になってから湯川専務のキャラクターを再見すると

やはりどことなく独特なタレント性があり風格に優れた方という印象だ



一般の企業CMでその会社の社長が出演してメッセージを呼びかけるパターンはよくあるが

湯川専務は自らお道化たマスコットを俳優のように自然に演じて見せていたことがスゴい



当時すでにSEGAは「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」がその何年も前にアメリカで人気を博し

湯川氏は任天堂と双璧を成す国際的ゲームメーカーの重役という割に尊大な印象が薄かった



先代機種セガサターンに続き社運を賭けた一大新規枠「ドリームキャスト」の周知のために

SEGAの親会社役員の立場から出向し現場最前線で自ら営業活動するような奉仕精神は

湯川氏が学生時代に出会い尊敬の念を持って生涯を捧げた大川功会長の影響も大きいだろう







手始めにこの大川氏のラグナを検証してみたい



Wikipediaによれば─




1926年5月19日 大阪船場で婦人子供服地の卸店「大川商店」を営む両親の次男として誕生。本籍地 大阪府大阪市。
1945年3月 大阪府立旧制今宮中学を卒業。
1948年3月 早稲田大学専門部工科卒業。肺結核に加え盲腸手術の失敗による腸漏を併発し、7年半にわたり病床に臥す。快復後、兄の会計事務所手伝いを経て、タクシー会社を共同経営し成功するも売却。
1962年 日本IBMの勧めでパンチカードシステムPCSの講習に参加。情報産業の予兆を知る。
1968年10月 大阪住友生命淀屋橋ビルに「コンピュータサービス株式会社」を創立。一代でどこまで挑戦できるかにこだわり、未成熟の暖簾のない分野、商売人がいない世界に挑戦する。


おおよそこれらの来歴が反映できているチャートとなるラグナを選定した結果

大川氏のチャートはおそらく以下の通りである









ラーシの2室魚座(奉仕やサービスを象意する星座)で吉星の金星(女性惑星)が高揚するのは

「女性や子供向けの被服生地を取り扱う」というサービスが生家(家族)の家業である配置で

父親を意味するカーラカの太陽が牡牛座(土の星座で形ある物品・商材類を指す)に住み

それがチャート本人の「家」を直に表意する4室となるため

自宅がそのまま商店になっている様子を示す



4室牡牛座に住んだ太陽は7室を支配しており

太陽が意味するような諸般のテーラー専門店や量販メーカーが顧客(7室)ということのようだ



またこのチャートから分かるのは大川氏の生家が家業で大変に富み栄えていたことである

水瓶座ラグナに木星が住むと2室と11室の象意がラグナで二重にダーナ・ヨーガとなる



その木星は更にディグバラとなり機能的に吉星寄りの火星とグル・マンガラ・ヨーガを組む


即ち家族(2室)が独立した自営業(11室)で成功し

同じくラグナに住む3室10室支配の火星が「事細かに手(3室)を用いる仕事(10室)」を意味し

火星には刃物の象意が有るため3室と10室が絡むのは鋏(はさみ)を使った作業を指している



太陽と並んで父親のカーラカである木星に火星がコンジャンクションする配置は

父親が軽快にイソイソとハサミを用いて反物や洋装の被服地を裁断する様子を表意している

(9室天秤座を父親のラグナと見なすと水瓶座は5室であり「手」の象意がある3室から3室目だ)



気風が良く晴れがましい大阪人的な振舞いが想像できてなかなか面白い



大川氏のラーシ6室で定座する月は父親のラグナである9室天秤座から10室目であり

まさに月が指す子供や女性で占められる大衆から好かれ信用される職業を意味する





また

次に重要な事実としては大川氏には会計士だった兄が在ったことだ



このチャートでは11室支配の木星が自室に絡んで来ない配置だが

ラグナに住んだ木星(≒実兄)はディスポジターの土星にアスペクトしており

土星はそのまま本来の位置から11室にアスペクトし

逆行した位置の乙女座で2室魚座と対向して木星と土星が密接に関わって

ラグナロードと11室の支配星が絡むため兄か姉を持つことが表意される



そして月をラグナにすると「家族」の2室を支配する太陽は月から11室目に住み

ディスポジターの金星は9室(11室から11室目でその本質)で高揚しており

直接的ではないが兄や姉の存在を示している



(余談だが私自身のラーシは11室支配の月がラグナに住み

11室には月がアスペクトを返せないが

その月から見た11室には2室9室を支配した金星が住んでおり

女性星座の蟹座に11室の本質である9室支配の女性惑星の金星が住み

そのディスポジターが私を指すラグナに住むという配置で実姉の存在を示している)



なお大川氏の実兄の職業である(公認)会計士は

1948年当時にやっと国家資格として創設されたばかりであり

その時代においては近現代社会の類型と言える最先端な技能職の一つに当たり

間違いなく「先進的概念」を意味する水瓶座の象意を体現する職業だと判断できる



大川氏本人も早稲田大学の工科を卒業して後のSEGAを傘下に収めることから

水瓶座がとても強くなければならず

支配星の土星も同じく相当な威力を帯びていなくては

SEGAすらも子会社に過ぎない堅固で老練な組織の長たる存在になれない



そうした厳然たる事実を踏まえつつレクティファイ上で最重要な既往歴(疾病)がある



肺結核に加え盲腸手術の失敗による腸漏を併発し、7年半にわたり病床に臥す。


この事実がどのような配置で実証されうるかである



おそらくはD1D9の両方でマラカの2室に金星が住んで土星や8室の支配星が絡む配置である



ラーシでは金星が全く問題の無い機能的吉星だがラグナロードの土星が逆行し8室に絡む

金星がラグナになると7室乙女座に逆行してくる土星は11室12室支配で大凶星となり

ダシャーラグナの支配星である木星は12室の水瓶座に住んでしまい即ち「入院」の経験を示す

(ちなみに水瓶座という星座自体も「真新しい技術と組織」の趣意から病院を指す星座である)



魚座がラグナになると4室(≒胸部・肺臓)に「腫瘍・病巣」を意味するラーフが住む

そのディスポジターの水星はマラカの2室に住んでしまうし

本来のラグナから見てそもそも「メス」の象意を持つ火星が4室牡牛座にアスペクトしている



胸や心肺を指す4室に「全身」や「心臓」の象意がある太陽が住み太陽は7室(マラカ)の支配星だ

そこに火星がアスペクトしてしまうので即ちその箇所に外科手術を要する病理が隠れている



その所見だけでも相当に重篤で生死の境目へ追いやられるほどの大病の経験が指示されるし

太陽は魚座をラグナとした時に身体や臓器の部位で「大腸」を意味する6室の支配星であり

やはりその太陽を火星が傷つけてくる配置は

通常のラグナからは肺病を指しダシャーラグナからは盲腸等の大腸の傷病を表意している





金星期はセカンドアンタルダシャーの太陽期に入った時点で体調が病的な傾向を持ち始め

月期になった頃には月がラーシで「傷病」の6室に定座してしまうため実際に疾病発症となり

そこからはラグナロードの土星がアンタルで巡るまでの7年強を床に伏せって過ごした



アンタルダシャーで土星期になった1955年11月8日時点で快方に向かっていったのは

ただ単に土星が本来のラグナロードだからではなく

ラーシとナヴァムシャ両方で土星に木星がアスペクトを与えているためで

当然ながら土星はラーシでラグナ(身体)を支配しナヴァムシャで3室(寿命)を支配するからだ

(特にナヴァムシャでは土星が金星のディスポジターになった重要な絡みを持つ)



「金星-ラーフ期」は木星がラーフにアスペクトするが

ラーフのディスポジターの水星はアスペクトを受けないまま魚座から2室目(マラカ)に住む



厳密にはラーフは実在しない星と見なすのでディスポジターに触れられるか否かが有意で

マハーダシャーのディスポジターがアンタルダシャーロードにやっと触れられる時運になり

ようやく大川氏は全快することが出来たのである



そして



快復後、兄の会計事務所手伝いを経て、タクシー会社を共同経営し成功するも売却。


とのことだが

この急な発展の時運はやはり金星がラーシ・ナヴァムシャ両方で2室に住んで強いためだ



金星は乗り物の表示体でラーシでは「起業」の2室に住み魚座はサービス業を意味している



特にラーシは金星が木星と水星に挟まれたシューバ・カルタリであり

高揚したラグナロードの土星が金星と対向できる位置へと逆行し

土星はラグナと12室の支配で機能的に吉星化して12室の象意が露悪しにくいのかも知れない

(土星は本来の位置でラグナから木星がアスペクトを与えるので吉意の保護が働いてもいる)



ナヴァムシャは月と金星がコンジャンクションしていて

その月をラグナにすると金星は5室10室支配の良好なヨーガ・カーラカで

月と金星にはアスペクトがなくラグナには星が住まないのでカルタリ・ヨーガも生じない



ナヴァムシャでも「起業」の2室目に住んだ金星が月ラグナで威力を持つ配置が有意に作用し

アンタルと凶意の位置関係になっても目立った障害が現れず

ダシャムシャにおいても金星と水星が猛烈に強い位相のため吉意が勝った結果だったようだ



マハーダシャーがラグナでマハープルシャとなり水星が高揚した配置が凡そ運気の核心だ



「金星-水星期」に続く最後のアンタルダシャーの「金星-ケートゥ期」は吉意の極致と言える

金星とケートゥがケンドラの位置関係になるだけでなく

ケートゥのディスポジターは10室水瓶座に住んだ太陽だからである



ラーフとコンジャンクションした太陽の更にまたディスポジターの土星は

11室で定座した木星が5室目のアスペクトを与え堅く頑健な吉意を実現している



何より素晴らしくカルマ的な数奇さは

「金星-ケートゥ期」の頃に生じてくるダシャーチッドラがその激烈に強い太陽であることだ

ダシャムシャで太陽が住むのがそのものズバリ水瓶座であり

太陽期が始まった1963年最初期の時点で大川氏は半自動の集計処理システムの概念を学び

かつてアメリカで「タビュレーティングマシン」と呼んだ選挙投票や台帳の集計累算の技術が

やがては転用され普及していく未来像にいち早くプレゼンスを見出し先駆者となった



1962年 日本IBMの勧めでパンチカードシステムPCSの講習に参加。情報産業の予兆を知る。




PCSという集計積算技術は現行のIOT社会の原点であるコンピュータの登場で淘汰される

しかし両者は十分にシナジーがありPCSの概念そのものがコンピュータ入門の第一歩だった

(PCSはコンピュータが普及した1970年代までは部分的に機能補助の役割を担っていた)



コンピュータはフォン・ノイマンらが1946年にアメリカで創出したものが原初とされる

英米で試作増補を繰り返し1960年代にやっとデスクトップPCの原型らしいマシンが現れる



とにかく大川氏がコンピュータなる概念と手段に遭遇したその頃は

コンピュータという手段が草創期に入ったかどうかくらいの時代背景で

その価値やら意味論やらが五里霧中だったような途上に在った



日本でも1956年頃に現在の富士フィルム在籍の技師が初歩的な全自動演算処理機を試作し

アメリカ国防省は70年代に高機密な通信技術として電子メールの通信網をやっと開発した



この想像もつかない近未来的な時代性のイメージを大川氏が感受できたのも

ナヴァムシャで9室支配の太陽が3室水瓶座に住んだ射手座ラグナだからだろう



9室で二重のラージャ・ヨーガを帯びる強烈な水星がディスポジターの太陽と対向する



ナヴァムシャではかなり珍しいスーリヤ・ブッダ・ヨーガが見事に成立している

時代を一世代分も進んだかのような知的感性の鋭さは9室獅子座に住んだ吉意の水星が示す



そして陰に日向に営々と学識や研鑽を育んだ結果

大川氏は1968年10月に地元の大阪府大阪市で「コンピューターサービス㈱」を創立する



太陽期がほぼ終わろうとしていた頃であり月期が影響するダシャーチッドラである



ラーシは月が定座で強くナヴァムシャも「起業」(独立)の2室に住むアマティア・カーラカだ



チャラ・カーラカで「後天的な自分の能力」を指す2室10室の表示体のアマティア・カーラカが

マハーダシャーで巡ってくるとその時運は今生での願望成就の機運になるとされている



後に「CSK㈱」と名乗ることになる大川氏の牙城は

創業から16年後の1984年にとある外資系遊技機メーカーの企業を買収する





言うまでもなくあの「セガ・ゲームス」である




ダシャーは「火星-金星期」だった





やはりこの時局のダシャムシャが非常に稀有な良い所見になっている



火星が3室でパラーシャラの例外則となり土星がコンジャンクトしニーチャ・バンガになる



火星は7室12室支配で本来なら「相手方からいいように利用されて損を被る」時運だが

それが完全に否定されて形勢逆転が起こり敵をやり込めて本懐を遂げられる結果となる

全ラグナで最高に機能的な吉意を誇る9室10室支配の土星がアスペクトバックも起こし

その土星はコンジャンクトした火星が高揚する星座の支配星でありニーチャ・バンガとなる



最初から最後まで全く首尾よく冷徹に目標達成に邁進し続けていた最中での賜物だった



その後のラーフ期は私自身も記憶にある輝かしいTVゲーム全盛時代が訪れる



ダシャムシャでラーフは太陽と10室でコンジャンクションし

ラーシではラーフが5室双子座に住みディスポジターの水星は月から見た10室に住む

太陽が住むダシャムシャの10室はまさに水瓶座で時代を拓く出色の創成力が発揮された



SEGAを買収し子会社化した4年後にはTVゲームハードのメガドライブをリリースした

メガドライブは北米で1989年に発売し当時優位だった任天堂と接戦した歴史的功績を誇る







そして任天堂との熾烈な競合を続けていた1994年11月22日に

当時のテレビゲームの常識だった2Dの限界突破に挑んだ新機種セガサターンを発売した





奇しくも本機種発売の4日後にあまりに有名なあの「スーパードンキーコング」が発売される

スーパーファミコンという旧世代機でも3Dポリゴンのゲームは作れる実証になってしまい

セガの新機軸が危ぶまれたがセガサターンは当時競合の任天堂・SONYとも渡り合い

1996年時点ではNINTENDO64やPLAYSTATIONを凌駕していたほどだった



PCも普及せず児童の人口も今よりずっと多かった当時はTVゲーム競争が過熱し続けていた

その熱源ド真ん中で新参だがダークホースのSONYを追い抜くべくSEGAは勇み足に出た




それこそが本稿で主題に因む幻のハード「ドリームキャスト」である




小学6年生だった当時の私もこの不思議な個性とそのゲーム性能に見惚れたものだった

高ビットレートで描出されるポリゴンはNINTENDO64を完全に上回っていた



しかし結果的にドリームキャストは企画の採算性はおろかハードの実力もSONYに大敗した



旧世代機の元祖PSのソフトが遊べてDVDも視聴できたPS2はすぐに全世界の覇権を握った



その後の販売実績や商品としての材質が弱い(コードやコントローラが壊れやすかった)など

問題だらけだった企画構想の実相が今になり明らかにされている



ドリームキャスト販売開始以降のSEGAの対応力不足をネットで具体的に探してみたが

第一にハードウェアとしての完成度にこだわり過ぎた結果スケジュールとコスト設計が狂い

3万円という高い希望小売価格を目先の販売台数確保のために見切り発車的に臨時値下げし

一台の売上につき10,000円の赤字が出ることとなり採算性は加速度的に壊滅状態となった



またドリームキャストは現在ではごく当たり前のSNS的なオンラインシステムを独自開発し

チャットも出来るPCとしての機能やプレイスタイルを演出していたため

3万円と高価な上にあまりにも先進的で当時の中高生にはそのコンセプトが伝わらなかった

ノートパソコン等が普及していくのはこの当時(1998年12月)からやっと数年後であり

コアなアングラゲーマーの領分に踏み込んでしまいそうな志向性が中途半端だったのである

(この失敗を確りとマーケティングしていたスクエアは後年FFのネットゲームで大成功する)



こうした弱含みが過ぎる漫然戦略で自らを食い潰すように満身創痍となったSEGA

ドリームキャストの計画失策を含め2001年時点での決算が892億円の超大規模赤字となった



こうした自浄作用も望めない経営的政治力の欠落した組織だったSEGAに対し

大川氏は泣いて馬謖を斬るどころか温情の限りを尽くし850億円の個人資産を贈与した





「事業で得たお金は事業に返す」という信念のもとの行動だったとのことである



それは逝去の2ヶ月前という最晩年だったがラーフは「投資」(≒義捐)の5室に住んでいた



こうした一連の七転八倒な経営劇を仕掛け人の如く取り仕切って(いるように)見せたのが

今回の主役たる湯川専務こと湯川英一氏である














湯川氏は出身高校が「大阪市立西高等学校」とのことで大川会長と十分に近隣地域の出身だ

おそらくは大阪府大阪市中央区周辺が氏の地場であると判断した



湯川氏のラーシを獅子座とした理由は

やはりそのラグナの場合に組織の担い手たる10室と11室が吉星同士で星座交換するからだ



即ち水星と金星の華やかな交わりであり

チャート本人の容姿や性格を文化人的な親しみやすいキャラクターにさせる



10室は「表舞台」で11室は「選ばれた者同士の交友・キャリア」といった象意がある

その二つが生来的吉星同士で結びつく最高の星座交換は

ほとんど芸能人のような客寄せパンダ同然のマスコットを演じられる人物像を示す



(本当にご本人の歌唱かは定かではないが素人とは思えない流暢な声で自在に唄う)




プロモーションでストラップさえ作られたというから感心する



ラグナロードの太陽は「ラグジュアリー」の10室牡牛座でディグバラとなり星座交換に絡む



太陽の位置だけでも猛烈に強く

そこへヨーガ・カーラカの火星が7室で更にラージャ・ヨーガになってアスペクトを与え

太陽とコンジャンクションした土星は火星のディスポジターのため吉意の恩恵が有る



のみならず木星は5室へ対向した位置からアスペクトバックし

11室で8室の象意も強まって「日頃の実務」という意味合いの3室10室支配の金星が伴っている



一方でラグナロードの太陽には土星がコンジャンクションし火星がアスペクトしてしまい

火星は土星から10室目に位置し即ち相互アスペクトが起こる激甚たる緊張を生む所見だ



しかしそれでも太陽がほとんどその凶意に耐えられるのは

ラグナロードが10室に住んでラージャ・ヨーガとなってディグバラも兼ね備え

スーリヤ・ブッダ・ヨーガとなって水星が金星と星座交換する異次元的ポテンシャルだからだ



この時に太陽は月が高揚する星座(=牡牛座)の10室に住んで「メディアに顔を出す人」になり

水星と金星が吉意を反復させる星座交換に巻き込まれ金星の3室(メディア)の象意と結びつき

時運次第ではヤタラと有名人になれる10室在住の太陽のその傾向を余計に奮発している



しかし湯川氏がこのドリームキャストという一大企画の矢面に立っていた頃の時運は

何とも湯川氏らしくペーソスである


10室に住んだ6室7室支配で機能的にも凶星化した土星のマハーダシャーだった



D10はラグナ対10室の最良な絡みが生じ「職責者としての踏ん張り所」を見せる時だった



D9でも土星は金星のディスポジターとなってミッチリ対向して「毎日が月曜日」状態だった




そしてラーシでは土星の住む10室が星座交換で金星が土星とコンジャンクトするようになり

D1D9D10の全てが絡みを起こし有意な経験が時運の中で強く実現する奇跡の配置が実る





5室の表示体の金星と8室の表示体の土星が交わると人は公私の区別なく有名になるらしい





しかし肝心な企画の結果自体はまさにこの画像のようになってしまいました





上述したようにドリームキャストという大規模案件は発売前からわざと揶揄されたように

「ゲーム機はソフトが売れなきゃただのハコ」(「無駄なハコモノ事案」の意)そのものになった



ドリームキャストはこうして歴史上の伝説的機種になり新品未開封品は逆にプレミアである

(かなり長い間ずっと部屋に置いてありますが実は私も1台だけ現物を所有しております・・・)



大川会長が2001年3月に逝去しほぼ10年が過ぎようとしていた頃に

湯川氏自身もCSKを現役退任していたがSEGAの元古株社員と新会社を設立していたそうだ





(2009年当時の湯川氏)



東京都内でオンライン語学実習を指導する法人の役員だったようだ



土星期が最後のアンタルダシャーで水星期のダシャーチッドラも起こる頃だった



ラーシでは水星が9室へと逆行する配置で「名誉役員」的な立場に置かれる様子だ



ナヴァムシャは減衰する星座へ逆行してしまいそこにラーフも住むやや不穏な所見である



ダシャムシャは8室から7室へ逆行する機能的吉星で知見を施す熟年者の役割のようだ




そしてこのリタイア後のマイペースな名誉職を務めていた当時から約10年後の昨年に

湯川氏は78歳で誤嚥性肺炎により亡くなっていた






ダシャーは「水星-ラーフ-水星期」だった



レクティファイ上で最重要なのはやはり故人であれば逝去時の傷病の内訳である

湯川氏の場合は食事に支障を来す嚥下障害が原因の誤嚥性肺炎だった



明らかに生理機能を統制している「神経系と肺臓」(=水星)が関わり合った疾病であり

水星に対するラーフとそのディスポジターがマラカ的な絡みを持たなくてはならない



獅子座ラグナであれば水星がマラカの2室を支配して月とラーフもマラカの象意に関わる



2室は「敏感な中立」のハウスだが11室はとても強い凶意のハウスのため機能的に凶星化する

対するアンタルダシャーのラーフはマラカの2室に次いで死を表意する12室に住んで

ディスポジターの月はそのものズバリ2室に住んでしまっている

そして2室自体は単純に「飲むこと食べること」を意味する嚥下の動作に関わったハウスだ




12室のラーフには10室から土星がアスペクト2室の月には7室から火星がアスペクトする




ナヴァムシャも逆行水星は減衰する星座でラーフにコンジャンクトし土星がアスペクトする



「神経・肺臓」を指す水星が逆行した位置で減衰し「劇症的な病変」を意味するラーフに絡み

水星が住む本来の位置の12室に土星が10室目のアスペクトを起こしてしまっている

ラーフのディスポジターの木星は機能的凶星でアスペクトが有ろうと無かろうと無意味だ

(またこのナヴァムシャでも水星は「飲むこと食べること」の2室を支配していた)



湯川氏の逝去時の傷病が分かった上でのレクティファイは

そのバイオロジカル・ファクトから精査を始めながらダシャー整合も後から確認した



従って湯川元専務はラーシが獅子座ラグナでナヴァムシャが牡牛座ラグナになり

ダシャムシャはラグナロードがラグナで定座した天秤座ラグナであると判断した



心苦しい限りだが人の死というのはその出生時刻が正しければチャートに示されるものだ

これでまた一人の著名人が歴史の一部となった



ラ グ ナ と 月 の 位 置 関 係 で 診 る 大 川 会 長 と 湯 川 専 務 の 師 弟 愛



レクティファイはこれで終わる訳ではない



最終的に大川氏と湯川氏のレクティファイ後のラグナを対照したその相対ぶりも判断材料だ

改めて大川氏と湯川氏のそれぞれのラーシを対比する



大川会長のラグナと湯川専務のラグナが7室目で相対し月は3室目と11室目の位置関係になる



この対置こそが最初から最後まで相通じる以心伝心の所見となり

大川会長から見た湯川元専務の月は3室目になり即ち大川氏にとっての「弟子」であり

湯川元専務から見た大川会長の月は11室目で定座する強い位相で即ち仕えるべき「師」である

(また湯川元専務の7室に住んだラージャ・ヨーガ・カーラカの火星も大川会長を指している)



湯川元専務の3室で高揚する大川会長のラグナロードの土星は「厳格な叱正の言葉」であり

他方で湯川元専務が持つ水星金星の星座交換は大川会長の4室5室で起こり

察するに「教え甲斐がある賢く面白い弟子」という心象を大川会長に与えている



このような好対照が生じる相性でなければ大川氏は早々と湯川氏を見限っていただろう



湯川氏にとって7室水瓶座に住む9室支配の火星は

アートマ・カーラカでありながら大川会長を意味している



また大川氏の3室牡羊座に住むプトラ・カーラカの水星に対し

湯川氏の水星がまさに逆行して重なるために

大川氏にとって湯川氏はどれだけ年を重ねようと傍に置くべき「高弟」なのである



こうして両名は彼岸の向こうで喜びの再会を果たしかつてのように語らっていることだろう




改めて湯川英一氏のご冥福をお祈り申し上げます



以上

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