マハーダシャーが木星期に入り早2ヶ月が過ぎた
マハーダシャーが凶星のラーフから吉星の木星に変わるだけでも
きっと体感的な好転が大きく起こるだろうと期待していたがまだまだ驚くほどのことがない
木星の象意をあれこれ確かめていて明確に自覚できたエピソードがわずかにあった
経営中の自社の顧問弁護士が異常な問題を起こしてしまったという経験である
木星には「法律」の象意があることをやっと思い出し苦笑いしてしまった
ラーシでは木星が6室に住んで10室の太陽と定座のラグナロードにアスペクトする
6室は「目下の相手」という象意もあり私は水瓶座的な合理主義の協力者に恵まれやすい
そして6室の木星は即ちそのまま利害の是々非々に明るい弁護士との出会いも意味している
今になってみると約70日前に終わったラーフ期においてこの木星の位置というのが面白い
ラーフが住むのは牡羊座でその支配星(ラーフのディスポジター)は4室に住む火星だ
その火星は逆行することで3室から木星にアスペクトするかのように影響する潜在力がある
ラーフ期としてはかなり後半の頃だが自社の社長に就任してから3年目の2017年あたりには
世間で「働き方改革」といった課題がだんだん深刻化して残業過多が逐次議論されていた
全く恥ずかしながら自社というのは超アナログなブルーカラーど真ん中の業態である
1工場を運営する実務責任者の月次労働時間は250時間を超えることがよくあったほどだ
残業代の未払いと並んで労務過多を解決しようにも自社は従業員の平均年齢が上昇基調で
世代交代が叶う余地など自社の置かれた辺境の田舎では寝言同然に現実味がなかった
そんな条件下では雇われている熟年従業員が力関係を無視して有利に振舞う場面が多くなり
透明性が守られた対等な意思疎通が役員と従業員の間でできなくなるリスクが倍加していく
ほんの6年弱ほどとはいえ私が耐え抜いた屈辱的な逆境は大体こういったことだった
私は出来れば現場と触れ合うことなどしたくないくらい現場経験がないままの立場だったが
そんな私の及び腰をパートアルバイトから30年かけ叩き上げた常務が許す訳もなく
毎月会議を開いてわざわざ私が現場の御用聞きのような役回りをするしかなかった
(今以てなお受入れ難いが
常務のような目下に情け容赦ばかりかけている役員がただ一人だけ残された会社を
第二の家として守っていく責任を負う人生は明らかに8室牡羊座のラーフで示されている)
クドクドと苦労話を書き記したが要は従業員のモラルハザードが少しずつ生まれていたのだ
こうした状況は逆行の火星が木星にアスペクトすることでも好発していたように思う
こうした属人性不可欠の柔軟でない企業体質に対しても
私の社長就任以前から専任を担い役務提供してくれていた弁護士(以降「Y氏」とする)には
感謝と心外な思いが相半ばしてなかなか丁度いい言葉が見当たらない
Y氏は東京で弁護士修行を積んでいた最中に私の会社からの急遽の顧問着任の請願に応え
かつて私の父が雇った非株主の役員が
任期中に不正を繰り返し卸業者との癒着を続けた嫌疑を巡り
横領と顧客簒奪(一方的に独立宣言し集団退社した)の名目で裁判を戦い抜いた業物弁護士だ
結果的に同裁判は5年に及び最後は東京高裁で和解勧告が提案され
先方が私の方(自社)へなかなかの金額で和解金を支払うことで法的解決となった
それほどの実績を誇ったY氏が
どうしたことか今年の4月を最後に一切の連絡を絶ち行方不明になったのである
その時点で私はY氏に一任していたマイカーのもらい事故案件を棒に振られてしまった
Y氏同様に自社経営上の異なる問題(労使)で協力を受けている顧問社労士との付き合いで
私は3年前の真冬の2月末に
最遠方の工場の近隣に所在する同社労士事務所主催の勉強会に出向いたが
その際に私がすぐそばのコンビニに中休みを取ろうと立ち寄った際にもらい事故に遭った
私はその事故案件でマイカーの修理費用を自己負担させられたまま逃げられてしまった
本当に信じられず感情の整理にかなりの時間を要したものだった
仕方なくY氏の前任を務めた弁護士(父と懇意だったベテラン弁護士である)に泣きついて
この経緯を伝えてやむを得ずY氏を起訴することとしたのである
旧顧問だった同弁護士はわざわざY氏の事務所へと直に来訪し概況を伺ってくれたが
どうやらY氏の事務所は形だけ残って本人のみ完全に行方不明だったそうだ
私は最初の内ほど「新型コロナに感染したのだろうか」とか
あるいは大変な負傷を受けたのかなどと心配し切りだったが
旧顧問弁護士の促すままにY氏所属の弁護士会窓口でY氏本人の消息を確認したが
上記同様にY氏の籍自体は平穏無事であり
表向きは弁護士業務を平常的に続けている扱いだった
私は途方に暮れて週末に酒をあおっていた
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今となってはこの一連の出来事はダブルトランジットの精査など不要に思うほど明解である
乙女座ラグナで6室に住む木星は10室の本質である7室を支配している
つまり木星が基礎時運のマハーダシャーとなる木星期への過渡期にこの事件が起きたのだ
木星で示される人物に私は裏切られるしかなかったのである
苛立ちを通り越して面白い小話に出来そうなほどだ
また
ダシャムシャのラグナに住む木星は12室の表示体であるケートゥとコンジャンクションし
蠍座ラグナであるために5室を支配するが5室は10室から数えた8室目に当たる
ここまでハッキリと所見にその象意が現れているというのは本当に感心が絶えない
始まったばかりの木星期における自明な課題は弁護士に対するリスクヘッジだと分かった
後はとにかく倒産しないだけの自助努力あるのみである
以上
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