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執筆者の写真鹿村文助

木星期開始から3年3ヶ月の今─きっとまだまだ道半ば

更新日:3 日前







思いを遂げ切れないまま心が何度も折れそうになった2024年



3ヶ月前に私はとうとう亡父の建てた自社を倒産させてしまった



ジョーティッシュの古典では

「ラーフ期に得たものはラーフ期の終わりに全て失う」と言われていても

私が経営者生活を終えたのは「木星-土星-ケートゥ期」であり

あくまでも個人の人生は本人固有のチャートとダシャーが作るということを

身を以て証明する結果になった





あれからの3ヶ月間で私は専業占星術師を名乗り開業届まで出して

全く首の皮一枚で今日のこの日までほんの僅かな仕事を手掛けたのみである



プラティアンタル・ダシャーの金星期も折り返して残り2ヶ月というところまで来たが

ラグナロードと星座交換した金星が起こす土星とのヴィーパリータは苛烈な吉凶の相克で

12室の象意を強めながら4室で定座するように働く金星が裸一貫な私の個人事業を意味し

高揚して逆行してくる8室9室支配の土星はチャンスと同時にプレッシャーも与えてくる



泥沼気味の苦闘がこれからも続くことは織り込み済みであり

相も変わらず「果報は寝ずに待て」と思うより仕方ない有り様だ



そうこうしていると

やっと1ヶ月前に三行半を突きつけた相手から

鑑定依頼者として連絡があり

苛々鬱々としていた私はむしろすっかり吹っ切れて

「ちょうどいい訓練になる」と心持ちを改めてから

いつかは新規サービスとする予定のZoom対話を敢行した



懲りない男である



ジョーティッシュの知識が無いままの完全な初心者に応じるという場面は

遅かれ早かれいつか必ず経験することを考えれば「通過儀礼」なのだから

私は通常の依頼者様の3倍ほども文面対応に文字数を尽くして丁寧に答申し

その内容を下地に2時間を上限として対話する約束を交わした



私が決して「片手間対応ではない」ことを先んじて意思表示していたためか

彼は思ったよりも迷惑な態度を取らず私のレクチャーに聴き入りながら

リアクションとして直近の仕事事情をアレコレと話してくれた





分かってはいたが

今回もまた一々「注意力散漫で質よりも量を選んだ会話」になった



相方のような者とのやり取りを嫌がるようでは真っ当な占い師にはなれないだろうから

これもまた私には持ってこいの実践なのである



ご覧の通り

相方は7室の惑星集中でマハープルシャになる金星が「発話」の2室も支配し

6室に向けて逆行してもバンガされる特殊な座相の影響で

非常に多弁な割には「話したそばから自分の言いたいことを忘れて行く」といった冗長さで

男性には珍しく散文的に締まりなく話し続ける悪い癖が目立つ





それは7室の座相が持つメカニズムそのものであり

金星は「スピーチ」の2室支配で定座しても逆行して減衰してしまい

水星はそれ自体がコミュニケーションの表示体にもなって3室を支配し

それぞれが逆行した6室で全て完結してケートゥに完封される様子が

「相手(7室)に対し必死に話しているのに最後は訳が分からなくなる」という

乱暴で幼稚な喋り方の傾向を本当に作っていることが分かる



6室にケートゥが住むと12室にはラーフが住んで当然だが

6室に水星金星が逆行してラーフが吉星化すると

「余計な考え事( 12室のラーフ )が頭の中で膨らんで会話が続けられない」のだろうし

相方はラーフ・ケートゥがヴァルゴッタマでかなり厄介な影響力を持つため

仕事中でもない限り私語を全く慎まないでよいこの私が相手となると

「話しては忘れて忘れながら話し続けると何かを思い出す」といった落ち着きの無さである





前回に私のナヴァムシャとの相関から

ラグナを乙女座で正しいとしたナヴァムシャは

このように2室が火星・ケートゥと土星に挟まれたパーパ・カルタリ・ヨーガで

2室支配の金星は6室で逆行している配置を見る限りでは

実際の相方は喋るのがとても下手糞であり

人前で話せば馬鹿にされてしまうはずである



それでも遠慮なく「喋り倒したい」のは

ヴァルゴッタマになった月から2室目の水星が3室6室支配で逆行し

「話すことで興奮し始める」ような過集中・過興奮の変質的傾向を作り

水星は月に向け逆行すると火星と星座交換するからだ





水星が火星と結びつくと神経質になってしまう以上に

ラグナと6室の星座交換はそもそも落ち着きのない多動の性格となり

月の6室目でケートゥがヴァルゴッタマであってもさほど抑制が効かず

ヨダレを垂らす勢いで話しているうちに自分の言いたかったことを忘れ

会話のボリュームが自然と弱まっていってケートゥ的な効果がやっと働くのである



音声鑑定の練習相手だと思って気を良くした私につけ込んだ相方は

私の方で指定した2時間の枠をもちろん平気で超過して2時間半ほど喋っていた




最早つけっ放しのラジオである




この全く酷い性癖に今回もウンザリさせられながら見直した相方のナヴァムシャは

やはりこの私に引けを取らない「定型発達から外れる兆候」を醸すことに気がついた





ラグナロードの水星はそもそも「スピーチの表示体」で

仮想の星座交換でマラカの火星に侵害されつつも

水星の側がケートゥのディスポジターとなって火星を鎮めるようにも働く



つまり3室支配の火星が機能しないラグナの配置を注視しただけでも

相方は「言葉がちゃんと出てこない」という反射神経の悪さがあり

それでも8室で水星が定座するようになって喋りたくて仕方が無く

思うまま勢い任せに喋っていると火星がケートゥの影響を受けて解熱され

どうにか落ち着くというプロセスをひたすら繰り返すしかない所見である



彼もまた私とは異なる心身の調和不全が本当にあるらしく

やはりラグナでケートゥとコンジャンクトしたマラカの火星は

「知能と精神が分裂して別々に感応する」( 情動が知能を上回る )ような

ある種の奇異型傾向を強めるのだろうし

それでも彼がちゃんとした社会人として問題なく生活を送れているのは

ラグナが星座交換で水星を復調させて高揚したように働かせるからだ



彼が「男性向けの個室サービス店で女性相手に不能になってしまう」その理由は

ラグナから見て5室にアスペクトバックする土星が月の8室目でヴァルゴッタマだからで

「月の8室目で高揚並みに強い土星」という所見として性的忌避感を見込んでばかりいたが

本来のラグナからでは「コミュニケーション」の3室で敵対星位になったまま強いことは

土星が6室の象意を伴う凶意が影響し訳も無く不意に乱暴になる危険さも醸している

( 女性星座で性的な趣意もある蠍座で土星が強ければ女性へのDVの傾向も作ることになる )




きっと相方は

彼なりに自分の中に潜む暴力と

どうにか折り合いをつけようとして

私を相手に喋り続けていたいのである




それに段々と気がついた私は

「無遠慮に一々突っかかって来たがる依存症患者」か何かと思っていた彼への認識を

少しだけ改めようかと感じた結果に辿り着いた





あと3年弱は続く彼の月期は

このようにラーシのラグナでヴァルゴッタマの特別な時運だ



( もちろん話す相手がこの私だからだとは思うが )

彼は何のためらいも無く

今でも毎日1時間はお母さんと電話で話している」と語り

私はPCの前で思わず鼻をつまみそうになった



しっかりと香ばしい相方の月は「母親」の4室を支配してラグナで満月になり

度数が若いことでかなり多くの分割図においてヴァルゴッタマになる



彼は7室で5室支配の太陽が減衰しラージャ・ヨーガになって金星がバンガするため

一個人としては強く辟易させられるほど幼稚で単純だが

その愚直さが良い意味で心の強さになっている場面もやはり多いようで

「職場ではついついヘルプを受けると断れない」と語っていた





ただ単に「失業の表示体」と見なしていた9室12室支配の水星は8室で高揚の月に逆行し

今現在の時点ではそれが相方の後輩への気遣いや良い骨折りとなって現れているのである



11室で生じたグル・チャンダラ・ヨーガの木星が機能的にも凶星であることから

私は彼を「乱暴かつ散漫な働き方なのにクビにされない運のイイ奴」くらいに誤解していた

( 3室6室支配で11室に住む木星というのは本来「激務に耐えて気心が乱れている」様子だろう )



つい最近は職場の方でいわゆる「DX推進」が上長から強く辞令されているとのことで

渉外課主務としてリーダー的に振舞う場面も多い相方は早い話が板挟みになり続けている



「長期休職してみたいんだけどなぁ」とボヤく彼に

私はいつまでも及び腰でイイ人ぶるのを辞めるようにも促した



2時間半にも及ぶ苦痛込みの対話は

私が思うよりも職場で前向きなベテランたるナイスミドルの彼の実相を知る結果だった



*****







上記の動画は

私がコーチングの見本とする女性のスピ系心理カウンセラーの講話である



私もいずれは心理士になってみたいという意向が前々からあり

今の自分には到底できないでいる「理不尽な相手の心を対話で開かせる」ということについて

語っていらっしゃる



私がこの女性のようになれているのは何年後のことか見当もつかないが

相方との対話で心の曇りが不意に晴れて気持ちが柔らかくなったところである



これを収穫にして

2024年を終えられたのは幸運だったと思うべきだろう



本年も不肖な本ブログにお付き合いいただきありがとうございました

各位様も何卒よいお年を



以上

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